2008年2月アーカイブ

年初からの株価低迷と対照的に、エネルギー、農産物、非鉄金属などの商品を投資対象とする投資信託に注目が集まっている。米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題などで世界の株式市場の先行きに不透明感が増している。大手証券は、株価が下がっても、利ザヤが得られる商品投信の販売に力を入れており、損失リスク分散のために、投資家のニーズも高まりそうだ。

 日興コーディアル証券は25日から中長期的に価格上昇が期待されるエネルギーや金属、農産物に実質的に投資できる「日興・シュローダー・コモディティ・ファンド」の募集を始める。商品先物や関連株式を投資対象とし、投信会社の投資分析に基づいて運用する。市況に合わせて、商品の組み入れ比率を変更することで投資成果を追求する。

 大和証券は5日、豪ドル建ての「ダイワ・オルタナティブファンド・シリーズ-ソフトコモディティ条件付元本確保型ファンド」を設定した。運用するのは、小麦、トウモロコシ、大豆、砂糖など農産物の先物価格に一定の比率で連動した農産物価格連動債。すでに募集は終えているが、預かり資産残高は約156億円に上った。

中国やインドなど新興国の株式で運用する投資信託の運用成績が、世界の株式市場の低迷を受けて大幅に下落している。昨年までは米経済が落ち込んでも新興国は大丈夫という非連動性論が支配的だったが、今年に入ってそれが崩れ、欧米市場が下げ止まるなかで新興国市場の落ち込みが続いている。投信情報提供会社モーニングスターによると、日本で購入できる約100本の新興国株投信の基準価格は年初から先月25日の時点でいずれも10%以上下落。特に中国企業の株式に絞った投信で下落率が高くなっている。

 新興国の株価は、昨年1年間で大幅に上昇。関連投信も昨年は軒並み数10%超上昇していた。

 それが下落に転じたのは、米国の低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題で相場が下げに転じたことを受け、今年に入って利益確定売りが膨らんだためとされるが、大雪や冷凍食品の薬物中毒問題などが加わり、中国株を組み込んだ投資信託の落ち込みが目立っている。

 下落率が最も高かったのはDIAMアセットマネジメントが運用する「中国関連株オープン」で、下落率は26・24%に達した。同投信は投資対象株式の9割以上が中国企業。サブプライム問題の広がりを受け、中国市場でも上海、香港の株価指数が年初から1割程度下落した影響を直接受けた格好だ。

 このほか下落率上位10本のすべてが中国企業株を中心に運用する投信で、いずれも下落幅は20%以上だった。

 逆に下落率が最も低かったのはみずほ投信投資顧問が運用する「MHAMアジアオープン」で11・3%。中国企業に加え、オーストラリアなどアジア・オセアニア諸国の企業株に投資を分散したことが下落幅拡大を防いだ。

 北京五輪に向けて景気を高揚させたい中国だが、今年に入って大雪が経済に大きな影響を与え、さらに食品安全問題の展開次第では、株価に対するマイナス材料が増えかねない状況。

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